研究・論文部門 ベスト研究・論文賞

映画宣伝学 -映画をヒットに導く宣伝構造分析論-

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因藤 靖久(デジタルハリウッド大学院)

映画宣伝学 -映画をヒットに導く宣伝構造分析論-

審査員より

  • 「映画宣伝学」と銘打ち、映画業界の歴史から宣伝会社、宣伝の方法など、あらゆる点を網羅しており、読み応えがある。コンテンツは中身が良ければ売れるというものでもなく、宣伝は重要である。しかしながら、どう宣伝すればいいかは今までの経験や試行錯誤の結果など、ある程度の方法論はあるのだろうがそれをまとめた資料は少ない。本論文では、実際に著者が実践したザ・コップの例を上げ、キャッチコピーの考察、ビジュアル制作など、具体的な事例が多く記載されている。教科書的に活用できる情報がまとまっており、非常に有用な内容となっている。内容は映画の宣伝についてだが、他分野の宣伝にも活用できるだろう。

    高木 亜有子(湘北短期大学 総合ビジネス・情報学科 准教授)

  • 映画宣伝学を提案しているユニークな研究で、とても興味深いと感じました。海外の映画宣伝の事例は紹介されていますが、映画の宣伝を行うための方法などについては、調査が不足していると感じました。日本の映画業界について、非常に良く整理され、関係者にとって、役立つ情報を提供できていると思います。研究目的、方法、結果と考察の整合性を再度見直されると、より了解性が高く、信頼性のある研究になると思います。

    合田 美子(熊本大学 教授システム学研究センター 准教授)

研究・論文部門 副賞

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映画をヒットに導く宣伝構造分析論
映画をヒットに導く宣伝構造分析論 (映画宣伝におけるヒットの確率を高めるための多角的な考察)

映画のヒットは、宣伝マンの情熱に比例する

本論文は、映画宣伝の仕事をおこなっているがまだ経験の浅い人、或いはこれから映画宣伝の仕事をしたいと思っている人に向けて参考書になるものを作れないかという発想から生まれた。通常の論文だと仮説があり、その仮説を 実証するために論じていくが、本論文はその様な王道の構成ではなく、全ての項目を読むことにより映画宣伝の仕事 における予備知識と全体的な概要を把握し、理解することが出来るように作られている。

それでも論文の構成に基づいて、強いて仮説を立てるとすれば下記である。

映画がヒットすると、作品が良かった!
映画がコケルと、宣伝が悪い!と、言われるが、
宣伝の力がないと映画のヒットは生まれないのではないか。

この仮説を証明するために本論文はある。 映画をヒットさせるためにコツコツと積み重ねていく宣伝マンの仕事と情熱を理解して頂けると思う。

新規性、独自性について