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ARでかめはめ波 ごっこ遊びをエフェクトでリッチにするHADOがおもしろい!
週刊アスキー(Webサイト)

ドラゴンボールのかめはめ波、ロールプレイングゲームの魔法、ヒーローがくり出す技の数々。ディスプレーの中でド派手にエネルギーが光り輝く必殺技を、誰もが子供のころに真似して、ごっこ遊びしたことだろう。そんなごっこ遊びを現実にしようとするスタートアップ企業がある。AR(Augmented Reality:拡張現実)システム『HADO』(ハドー)を開発するmeleap(メリープ)だ。
HADOは、センサーを搭載したアームバンド型ウェアラブルデバイスと、スマートフォンをゴーグル化させたヘッドセットを頭部に装着して、現実世界上にARを表示させるシステム。腕の動きからモーションセンサーが認識し、数々のエフェクトが頭部のディスプレーにARで“リアルタイム”表現される。体を使ったアクションで、まるで自分が魔法を放つかのような、リアルとヴァーチャルが融合する体験ができてしまう。
今回、話を訊いたmeleapの福田浩士CEOのビジョンは「ヒザがガクガク震えるほどの面白さを創造する」こと。世界を圧倒的におもしろくしたいと、新しいエンターテインメントの世界を創り出そうとしている。
技術は発展途上、コンシューマーは時期を探る
はじめて福田氏と出会ったのが2014年9月のこと。まだ開発途中の段階で、構想も途中でもあった。プロダクトは“リアル”モンスターハンターとして、武器と魔法でモンスターを戦うゲーム。部屋の中にモンスターを出現させ、家中を駆け巡りながら、魔法で戦う姿にはワクワクさせられた。
2014年9月17日に開催されたデジタルハリウッド大学とサムライインキュベートによる、起業家発掘プログラム“Digital Hollywood Samurai Venture Summit”のビジネスコンテストで、グランプリに輝いた。
さらに福田氏の話でいちばん印象に残ったのは、渋谷のスクランブル交差点のイベントの構想だ。各自が育て上げた能力を持ち合い、渋谷に出現した巨大なボスモンスターをMMO RPGのアライアンスのごとく、大勢でいっせいに攻撃する姿に、まさに膝ががくがくするほどの面白さを感じたのを覚えている。
HADOは自社だけでなく、プラットフォームとしてコンテンツを載せてしまうなど、さまざまなIPで活用される可能性もある。日本のマンガ、アニメとコラボするのもじゅうぶんにできるだろう。その際はテーマパークなどの利用だけでなく、テーマパークだけではないコンシューマーサービスへの展開も期待したいところ。
「5年後はまったく違うものになっているかもしれないが、現状のウェアラブルは全般的にまだまだ出たばかりのおもちゃレベル。この先コンシューマー向けの展開もやっていきたいので、実現に向けてメーカーとの協業も進めている。スタートアップがおもしろいのは、時流に乗って動きやすいところ」(福田氏)と目を光らせた。
(ニコニコニュースにて同記事掲載)