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青根小「込められた魂伝えよう」 全焼校舎 廃材で積み木
毎日新聞(県版)神奈川版(新聞)

今年4月に県内最古の木造校舎が全焼した相模原市立青根小の廃材を利用して作った積み木を使う体験型展示「木塊学習」が、東京都新宿区の明治神宮外苑絵画館前広場で開催中の国内最大のデザインイベント「東京デザインウィーク2016」に出展されている。
展示では、積み木で街をつくってジオラマを作成。備え付けタブレットの専用カメラアプリを使い、ジオラマで変化したポイントにタブレットをかざすと「拡張現実」といわれる最新技術を使ってアニメ映像が見られる仕掛けだ。
青根地区で休耕田の復活や環境学習に取り組む市民グループ「あざおね社中」のメンバーで、デジタルハリウッド大学大学院の中山亮太さんら同大有志5人が、「木造校舎に込められた魂を伝えよう」と木塊学習のタイトルで出品した。
中山さんらは校舎火災の後、「廃材を利用した展示物を」とチームを結成。地元で工務店を営む山口増男さんの協力を得て、廃材約50キロを使い7種類のパーツの積み木を作った。70年以上もたった校舎の廃材だけに、積み木には変色したり、すすけたりした部分を生かした。「木の香りや手触りなどを感じながら最新技術に触れることで、人と自然のつながりを見直すきっかけになってくれれば」と言う。