主流は私立発のITから国立発のバイオへ 盛り上がる「大学ベンチャー」の課題
DIAMOND Online(Webサイト)
東大生の卒業後の進路といえば、文系なら卒業後は官僚やメガバンク、総合商社というのが、かつては定番でした。近年は外資系金融機関やコンサルティング会社志向となり、あるいは以前私も論評した新興企業に飛び込む学生も増えているなど、多様化が進んでいます。
そして、最近は起業も選択肢として増えており、大学発ベンチャーが勢いづいています。教員が関わっているケースも含めますが、東大関連のベンチャーで先日、日経新聞のこのニュースが注目を集めました。
この記事を読んで初めて「東大は、そんなにベンチャーが盛んだったのか」と驚かれた皆さんには意外かもしれませんが、実は近年、東大だけでなく、京都大学や大阪大学などの国公立大学のベンチャーが盛んになっています。昨今の大学発ベンチャーの動きを知る上で大変参考になるのが、今年3月、経済産業省が発表した『大学発ベンチャー調査 分析結果』です。
全体の数では08年度の1807件に比べ、昨年度は1749件と少し減っていますが、ご覧いただくとおわかりのように、東大発ベンチャーは125から196とものすごい勢いで増えているのが際立っています。京大も64から84と大幅に増加。阪大も各大学で減少傾向にある中で2件積み増しています。
もう1つ、注目したいのは私立大学発のベンチャーの減少が目に付くことです。19から34に増えたデジタルハリウッド大学は、例外的に、杉山学長の指導よろしくデジタルコンテンツの分野で異彩を放っていますが、上位十傑で唯一私立の早稲田は74から67に減少。慶應義塾も51から38に減らしています。立命館、日大も同様です。
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