1950年、アラン・チューリングは、イミテーションゲームと名付けた実験方法を発案する。被験者はテレタイプを介して、女性を演じる男性と女性を演じるコンピュータと会話する。どちらが本物の女性なのか?
後にチューリングテストと呼ばれる実験は、今や誰でも試してみられるが、もはや意味は無い。70年を経て、会話の相手はコンピュータだとわかっているからだ。人類の多くがネットに参加、そこで打ち込んできたありとあらゆる情報を飲み込み出来た超巨大なデータ。その記憶されたデータに、あなたの質問が走る。質問の意図に沿って関連性の高い情報たちが選び出され、瞬時に回答がインプロバイズされる。
回答が間違っていると批判しても仕方ない。ベースになっているのは、私たち個人の見解なのだ。そこには嘘も悪意もある。そんなことより、巧妙なやりとりから引き出される会話を楽しもう。問われているのは、こちらの知性だとわかるだろう。
さあ、日々更新される人工知能たちと戯れよう。私たちはプロデューサーだ。共に詩を読み、絵を描き、音楽を奏でるのだ。真善美が私たちの手にあるうちに!
デジタルハリウッド大学 杉山知之
前編では、近未来教育フォーラム2014のテーマである「Life In DATA」から約10年を経た、現代の人工知能と自然言語処理の分野における進化について考えます。驚異的ともいえる進化を遂げた生成AIの歴史を振り返りながら、今日までの到達点について概観します。
後編では、生成系AIの進化がどのようにクリエイティブプロセスを革新し、教育の未来をどう創造するのかに焦点を当てます。技術と芸術、教育とイノベーションが出会う場で、次世代のクリエイターが必要とするスキルとマインドセットを探究します。
デジタルハリウッド大学 メディアライブラリー館長。ビッグデータと人工知能の技術ベンチャー企業データセクション株式会社の創業者。同社を上場させた後、顧問に就任し、教育者、事業家に転進。教育とITの領域でイノベーションを追求している。著書に「データサイエンティスト データ分析で会社を動かす知的仕事人」(SB 新書)「情報力」(翔泳社)など。書評ブログを10年間執筆しており、書評集として「情報考学 Web時代の羅針盤 213 冊」(主婦と生活社) がある。多摩大学大学院客員教授。早稲田情報技術研究所取締役。
京都大学院で人工知能を研究。マッキンゼー、Google、iモード、楽天執行役員、2回のリクルートなど事業立上げ・投資を専門とし、内閣府新AI戦略検討、産総研人工知能研究センター立上 企画参与(副所長 松尾豊氏)。Google Japan時代は検索事業開発のヘッドとしてGoogle AIサービスのGoogle Nowなどを担当。現在13職目 、近著「アフターデジタル」は11万部、元 経産大臣 世耕氏より推挙。「プロセスエコノミー」はビジネス書グランプリ イノベーション部門受賞
「Conversation with AI」と自身の研究・実践テーマを関連づけた、デジタルハリウッド所属の有識者による5分間のプレゼンテーションを行います。
クリエイティブAIラボ(CAIL)は、メタバースを超える「クリエイティブAI時代のサービス開発」を研究しているデジタルハリウッド大学大学院の新ラボプロジェクトです。ChatGPTベースのLINEボット実装、UX開発を含む5冊の技術書の制作・販売を行うほか、ChatGPTの「長期記憶」問題に対する論文を発表し、米国にて同様の社会実装を進行中。アニメ、ゲーム、広告、自治体向けワークショップの実施に加え、画像生成AI「StableDiffusion」のプロを目指すイラストレーター向け教科書メディアを開発中。美大・芸大・専門学校での教科書としての採用も期待されます。
今回は、本年度活動開始したばかりのCAILの取り組みについて紹介します。
メタバース開発、VRエンタテインメントシステム、メディアアート研究、写真工学、画像工学を専門に画像生成の研究開発で30年近い経験を持つ博士(工学)。芸術科学会副会長。StableDiffusionのリリースから2ヵ月で2冊の書籍「AIとコラボして神絵師になる」を執筆。
2023年9月より日米間をクリエイティブ&コミュニケーションAIで繋ぐ国際企業「AICU Inc.」CEO。
インプレス「窓の杜」にて「生成AIストリーム」連載中。
AI・機械学習が導き出す推定結果が様々な分野の様々な人々の重要な意思決定に使われることになる現在において、AI・機械学習システムの公平性、説明可能性、透明性が求められてきています。これらを実現するためには、これまでのAI・機械学習の精度を求める研究だけでなく、AI・機械学習が導き出す推定結果や機械学習モデルの解釈可能性、説明性を確保する研究(一般的に説明可能なAI、Explainable AI、XAIと呼ばれる)が重要となります。AI・機械学習モデルの解釈、説明、推定結果の説明を実現する独自の手法AIMEの研究を進めており、AIMEによって、AI・機械学習が導出した推定結果を説明することにより、Responsible AI(責任のあるAI)に辿り着けるのか、人間とAI・機械学習との協働の形を考察しながら、今後のAI・機械学習動向についてお話します。
データサイエンティスト、博士(工学)。2006年より情報通信研究機構にてナレッジクラスタシステムの研究開発等に従事。2014年4月より国際大学グローバル・コミュニケーション・センター准教授・主任研究員、テキストマイニング、データマイニング手法の研究開発に従事。2018年4月、武蔵野大学工学部 数理工学科 准教授。現在、独自の説明可能なAI(XAI)技術であるAIMEを軸に、システムの研究開発やそれらのビジネス、サービスの立ち上げを目的とした企業連携研究プロジェクトを多数推進中。
専門は、XAI、データマイニング、感性情報処理、メディアコンテンツ分析など。
内閣府が掲げている「ムーンショット目標1:2050年までに、人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現」は、サイバネティックアバターへの言及が中心となることが多いが、この実現に必要なUIはCGアバターをベースに発展していくと考えられる。デジタルハリウッド大学でのアバター授業をはじめとして、「アバターで働くことを社会実装する」に向けての研究のご紹介をします。
トミー(現タカラトミー)、Web制作会社などを経て、2007年に株式会社キッズプレートを設立し、VRコンテンツ制作に注力。アベマTV「 にじさんじのくじじゅうじ」、文化庁・文化財多言語解説整備事業(VR発願体験)等のコンテンツ制作を行う。アバター会議参加システム「NICE CAMERA」を開発。全員アバターによる授業や遠隔での授業を行い、メタバースを活用した次世代の生き方について検証と実践をしている。
自身の目的に合った動画教材を選択し、能動的に学習する授業スタイルを通じて、eラーニングの学習メソッドを研究する「デジタル表現基礎」。 目標設定と要素分析・振り返りによる自己調整学習、グループディスカッションによる気づきなどの従来の授業メソッドに加え、今回新たに不明点解消の手段としてのChatGPT活用に着目。学習効果を高める活用ログの収集方法、見えてきた傾向など、授業での検証結果を報告します。
大学卒業後、大手キー局にて報道番組を中心に編集・動画配信・ディレクションを担当。 2004年デジタルハリウッド入社以来、数多くの新規事業に携わる。 番組制作と新規事業経験を活かし、現在は映像教材や教育メディアを開発。 そして、デジタルハリウッド大学大学院の実務家教員として映像教材の教育効果を研究、その成果やインストラクショナルデザインの観点からの教職員向けのオンライン・動画活用研修を手掛ける。
2023年度の新しい試みとして、基調対談およびライトニングトークの登壇者との懇親会を開催します(オフライン会場限定)。
会場
デジタルハリウッド大学 駿河台キャンパス
(東京都千代田区神田駿河台4-6 御茶ノ水ソラシティアカデミア3F/4F)
最寄駅
JR「御茶ノ水駅」聖橋口より徒歩1分
東京メトロ千代田線「新御茶ノ水駅」B2出口直結
東京メトロ丸ノ内線「御茶ノ水駅」より徒歩4分
JR「秋葉原駅」より徒歩9分
車でお越しのお客様
ソラシティ駐車場をはじめ会場周辺に一般駐車場はございますが、数に限りがございます。公共の交通機関をご利用ください。
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