デジタルハリウッド大学大学院
インテリム・コンペティション
採択アイデア決定
ヘルスケア系デバイス、サービスが支援対象に
日本初の株式会社による専門職大学院、 デジタルハリウッド大学大学院では、 アイデアの具現化、 研究開発成果の実装を目指す院生を支援するため、 「インテリム・コンペティション」(学内コンペティション)を開催しています。 この度、 2017年度の採択アイデアが決定いたしましたので、 ご紹介いたします。
<インテリム・コンペティションとは?>
「インテリム・コンペティション」は、 院生によるプロダクト/サービスの実装をより強力に支援する為、 2015年にスタートした学内コンペティションです。 採択アイデアには、 事業化支援金最大100万円を始め、
メンタリング、 スキル習得など、 具体的な支援が提供されます。
昨年度までは支援対象をIoT分野に絞っていましたが、 今年度からは分野を絞らず、 デジタルテクノロジーを駆使したあらゆるプロダクト/サービス/ビジネスモデルでのエントリーを可能としました。
【企画概要】
新規事業創出を実現する、 プロダクト/サービスの開発を目指す本学在学生の為の開発支援プログラム。 開発資金、 メンタリング、 クラウドファンディングでのプロモーション支援、 大学院科目履修での学習機会など、 プロダクト/サービス開発をするための最適な環境を提供。
【採択者への5つの支援】
1.最大100万円のプロトタイプ開発費用を助成
2.「ビジネス」「プロダクト開発」「IoTプロダクト/サービス開発」における経験豊富な専門家や、 デジタルハリウッド大学院教員によるメンタリング
3.デジタルハリウッド大学 産学官連携センターによる研究支援
4.デジタルハリウッド「つくるFactory」のプロクリエイターによる動画制作
【審査プロセス】
本大学院の在学生からエントリーを募り、 ビジネス部門・プロダクト部門・IoT部門の各メンター 及び 本学学長、 事務局長それぞれが応募内容を審査。 本学学長、 事務局長の承認を経て、 支援対象者を決定。
【審査基準】
・プロダクト/サービスが多くの人に受け入れられるものになっているか
・プロダクト/サービスの量産化が可能となっているか
・ビジネスとして新規性及び発展性があるか
上記三点を審査基準とする。
【対象者】
デジタルハリウッド大学院在学生
【関連する大学院科目】
・「プロダクトプロトタイプ演習」 マイコンを利用しモノにセンサーを組み込んだ商品開発を実践的に学ぶ
・「サービスプロトタイプ演習」 WebAPIを組み合わせたサービス開発を実践的に学ぶ
・「データサイエンス基礎」 データサイエンスの最新事例からデータを用いたビジネスの変革手法を学ぶ
・「統計実践」 ビジネスデータを通じて実践的な学びから統計的思考、 データマイニング手法を体得する
【主催】
デジタルハリウッド大学大学院
<インテリム・コンペティション2017 支援対象アイデア>
2016年度から応募件数が3倍となり、 競争率の高いコンペティションとなった2017年度。 排便から様々なデータを取得し、 疾病の予防に役立てるスマートセンサー「GAIA(ガイア)※仮称」、 睡眠改善/生産性を向上させることを目的としたサービス「O:SLEEP」の2案が、 審査員より同率1位の評価を得て支援対象として決定いたしました。
(1) シンギュラリティ・トイレ「GAIA(ガイア)※仮称」
【概要】
既存の洋式トイレに外付けで取り付けるデバイス。 カメラによる画像認識と赤外線の吸収度等を測定することで、 日々の排便の「色・形・便潜血の有無」等を確認、 自動的にスマートフォンに記録され、 日々の排便ログからフィードバックを得る事が出来る。 「排便ログの定量化」がテーマ、 ログにはAIを利用している。
【発案者】
石井洋介氏
高知医療再生機構特命医師 / 日本うんこ学会会長
デジタルハリウッド大学大学院13期生
消化器外科医、 厚生労働省医系技官を経て現在。
大腸癌等の知識普及を目的としたスマホゲーム「うんコレ」の開発・監修、 「日本うんこ学会」の設立を行う。 ゲームだけでなくニコニコ超会議に医療ブースを出展するなど、 エンターテイメントファーストな医療情報の発信による健康情報格差の是正の可能性を模索し、 デジタルヘルス・コミュニケーションデザインの研究を行っている。
インテリム・コンペティション2017 採択に当たり、 石井氏からは、
「デジタルハリウッド大学院に入学した際にはエンターテイメントコンテンツを学び、 エンターテイメントによる医療情報の非対称性を埋めることを目的としていましたが、 入学して勉強を進めていく中で、 シンギュラリティ時代に合ったトイレデバイスの実装を産学連携で行うことが出来ました。
まだ研究開発の段階ですが、 便秘や大腸がんで苦しむ患者さんに貢献出来るデバイスになるよう、 引き続き実装を行っていきたいです。 今回評価いただき実証実験の協力を頂けたことで大きく一歩を踏み出せたと思います。 」
とコメントをいただきました。
(2) 世界初!体内時計を可視化して 睡眠改善/生産性を向上させるサービス「O:SLEEP」
【概要】
不眠で悩んでいる人は国内に2000万人以上存在し、 不眠症は「国民病」とも言われているが、 睡眠医学を基にした睡眠・体内時計コーチングできるスマホアプリを開発している。
一方、 利用者のデータを集計・分析し、 平均値・分布などをレポートする「企業の人事労務向け」サービスも開発。 従業員の睡眠習慣を数値として可視化し、 組織の健康度・問題点の把握に繋げる。 スマホで睡眠状況を精緻に計り、 スリープレポートの継続率と精度向上に繋げるほか、 個々人固有の体内時計を可視化することで生活の最適タイミングを導き、 QOL向上に繋げる。
【発案者】
谷本潤哉氏
株式会社O: Founder / CEO
デジタルハリウッド大学大学院14期生
広告代理店でコピーライターを担務。 長時間労働で健康を損なったとき「時計を持たない1週間の無人島生活」で回復したことから体内時計に興味を持つ。 実時間だけではなく「体内時計」という誰しもが持っている、 人間本来の時間を基にした新しい生き方、 働き方をつくっていきたい。 2016年12月に国内初、 体内時計事業を専門領域とする「O: (オー)」を創業。
インテリム・コンペティション2017 採択に当たり、 谷本氏からは、
「この度はご採択いただき感謝いたします。 私は体内時計に関する商品を開発しています。 普段使っている時間の概念は古代につくられて、 皆これに沿って生きていますが、 もう1つ重要な時間軸があります。 それが体内時計です。
体内時計は個人毎にバラバラの時間軸で存在していて、 健康に生きる上で大事な指標ですが、 現状それらを意識しない生活を人は送っています。 先日ノーベル賞で話題になりましたが、 その本来の時間軸を取り戻せるプロダクトを開発することで、 QOL(特に睡眠)の向上が期待できる、 社会的に意義の大きい事業になると思っています。 」
とコメントをいただきました。
<インテリム・コンペティション審査員>
本学学長、 事務局長と共に、 専門分野を踏まえ審査に当たっていただいた審査員の方をご紹介いたします。
ビジネス部門:
森祐治客員教授 (担当科目:コンテンツIP戦略)
戦略コンサルティングサービスを提供する電通コンサルティングの代表の傍ら、 亜細亜大学都市創造学部・亜細亜国際経営戦略研究科の特任教授、 青山学院大学国際マネジメント研究科講師などを務める。
元々は認知社会心理学・メディアコミュニケーションの研究者としてキャリアをスタート。 米国へ奨学生として留学した際、 研究対象とした「双方向性を持ったメディア」の在り方に興味を持ったことから、 ビジネスの領域へ。 その後、 MicrosoftやMcKinseyといった外資系企業でキャリアを積む一方、 学術的アプローチでアニメや日本のメディアに対する調査を続け、 アニメ・コンテンツへの投資やビジネス開発、 コンテンツ・ファイナンス、 国際ビジネス連携、 そしてビジネス・デザインといった昨今の活動へとつながっている。 国際基督教大学大学院 博士前期課程修了 修士、 Golden Gate University School of Technology Management及びNew York University Graduate School Ph.D. Program留学、 早稲田大学大学院 国際情報通信研究科 博士後期課程 単位取得修了。
著書に『人はコンテンツにお金を払い続けるかーコンテンツ編集力からメディア編集力の時代へ』(ダイヤモンドハーバードビジネスレビュー)、 『アニメ産業レポート』(共著:日本動画協会)等がある。
プロダクト部門:
星野裕之 非常勤講師 (担当科目:学部 星野ゼミ)
ロボットデザイナー/デジタルハリウッド大学 非常勤講師
otuA inc. 代表/KANDA ROBOTICS 代表
・略歴
1996年、 デジタルハリウッドにて3DCGを学ぶ。
2000年、 ERATO北野共生システムプロジェクト 松井龍哉氏アシスタント
2001年、 フラワーロボティクス社、 ロボットデザインを担当。 IFデザインアワード、 グッドデザイン賞受賞
2009年、 otuA Inc.設立。 グッドデザイン賞受賞
2014年、 KANDA ROBOTICSハードウェアスタートアップ開始
2015年、 NEDO TCPプログラム採択
2016年、 経産省ものづくり白書掲載
IoT部門:
菅原のびすけ dotstudio代表
1989年生まれ。 岩手県立大学在籍時にITベンチャー企業の役員を務める。 同大学院を卒業後、 株式会社LIGにWebエンジニアとして入社し、 Web制作に携わる。 2016年7月よりdotstudio株式会社を立ち上げ、 IoT領域を中心に活動している。 日本最大規模のIoTコミュニティであるIoTLTや、 JavaScript RoboticsコミュニティNodeBotsの主催、 IoTバックエンドサービスであるMilkcocoaのエバンジェリストとしても活動中。
共著書:
「フロントエンドエンジニアのための現在とこれからの必須知識」
「JavaScriptでインタラクティブ3Dコンテンツを作ろう」
「現場のプロが教える WEBデザイン 新・スタンダードテクニック37」
主催イベント:
IoTLT
NodeBots
Milkcocoa Meetup
デジタルハリウッド大学大学院では、 今後も継続して院生のプロダクト/サービスの開発を支援してまいります。 本学のオープンキャンパスや学校説明会では、 カリキュラムや院生・修了生のアウトプット事例に加え、 「インテリム・コンペティション」を始めとする実装支援の制度や環境も、 詳しくご案内しております。 ご興味をお持ちの方は、 下記URLよりご予約のうえご来校ください。
◎ デジタルハリウッド大学大学院説明会
https://www.dhw.co.jp/dhef/event_form.php?cid=gs&eid=701100000000zZD